大腸がん

大腸がんとは

大腸がんとは大腸がんは発生も進行もゆっくり進むため高齢化で増加しやすく、さらに高脂肪・高タンパクといった食の欧米化によって発症率が増加し続けています。近年では、がんによる死亡原因としても上位を占めるようになっていますが、これは完治が望める早期には自覚症状をほとんど起こさず、かなり進行してから発見されるケースが多いことが影響していると考えられています。
ほとんどの大腸がんは、放置された大腸ポリープから発生するとされています。大腸ポリープの大半は前がん病変とされる腺腫です。大腸ポリープを切除することで、大腸がんの予防ができます。早期の微細な大腸がんも内視鏡による切除で完治が望めます。
大腸がんは粘膜表面に発生し、時間をかけて進行して徐々に奥へと広がっていき、粘膜下層のさらに下にある筋層に及ぶと進行大腸がんになります。進行大腸がんは他の臓器などに転移して、やがて転移した先で症状を起こします。

原因

リスク要因として、動物性脂肪やタンパク質の過剰摂取、食物繊維不足、肥満、遺伝などが指摘されています。また、クローン病や潰瘍性大腸炎といった慢性的な炎症成長疾患がある場合も、発症リスクが上昇します。

症状

早期大腸がんや将来大腸がんになる可能性がある大腸ポリープは自覚症状を起こすことがほとんどありません。完治や予防のためには、大腸カメラ検査を定期的に受ける必要があります。特に症状がなくても、リスクが高くなりはじめる40歳を超えたら検査を受けましょう。
ある程度大きくなった大腸がんは、下痢、便秘、腹痛、血便、下血、膨満感、嘔吐といった症状を起こすこともあります。こうした症状に気付いたら早めに受診してください。なお、症状なく進行して、転移した先ではじめて症状を起こすこともあります。大腸がん発見のためのスクリーニング検査として便潜血検査が行われることがありますが、大腸カメラと比べて精度が低く大腸がんが見逃される場合もあるので注意しましょう。便潜血陽性の場合は、できるだけ早く大腸カメラ検査を受けるようにしてください。

大腸がんや前がん病変の早期発見

大腸カメラ検査は、大腸全域の粘膜を詳細に観察できるため、早期大腸がんや前がん病変発見に唯一有効な検査です。さらに、検査中に大腸ポリープが発見された場合、前がん病変の腺腫であるかどうかを確認した上で、その場で切除することが可能です。これによって将来の大腸がんが予防できますし、別の日に切除スケジュールをつくる必要がないので事前の食事制限や下剤服用も1回ですみます。また日帰り手術ですから、その日のうちにご帰宅でき、入院も必要ありません。

大腸カメラ検査について

定期的に検査を受けましょう

当院では、内視鏡で世界のトップを走り続けているオリンパス社の最新鋭内視鏡システム「EVIS X1」を導入して、内視鏡検査・治療経験豊富な専門医が丁寧な観察を行っています。血管構造の強調表示が可能な特殊光を用いたNBIや炎症の観察に適した画像処理、拡大などによる詳細な観察が、微細な大腸がんや前がん病変の大腸ポリープ発見に大きく役立っています。鎮静剤を用いることで眠っているようなリラックス状態のまま検査を受けることができます。

著者

富山駅前おおむら内科・内視鏡クリニック 
院長  大村仁志

資格

  • 医学博士
  • 日本内科学会 認定内科医
  • 日本消化器内視鏡学会 専門医
  • 日本消化器病学会 専門医
  • 日本肝臓学会 専門医
  • 胃癌学会員・日本医師会認定産業医

経歴

  • 新潟大学医学部医学科 卒業
  • 黒部市民病院 初期研修医
  • 金沢大学第一内科 入局
  • 市立砺波総合病院、石川県立中央病院、金沢医療センター、小松市民病院 勤務
  • 金沢大学大学院医学系研究科 博士課程 修了
  • 富山県立中央病院 内科副医長
  • おおむら内科・内視鏡クリニック 開院

大腸がん「関連する質問」

大腸がんは何科を受診すれば良い?

大腸がんの場合、一般的には消化器内科や消化器外科を受診することをおすすめします。消化器内科や消化器外科の専門医による適切な診断や治療が必要です。

大腸カメラ検査はカメラをどこから挿入するの?

大腸カメラ検査では、柔軟性のある細いチューブ状のカメラ(内視鏡)を使用します。この内視鏡は肛門から挿入され、大腸の内部を観察します。
痛そう、というイメージがある方もいらっしゃるかもしれませんが、当院では鎮静剤を使用した大腸カメラ検査を行っており、眠ったまま検査を受けて頂くことが出来ます。

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